軽減税率に変更できない場合の対処方法

軽減税率を「標準」→「軽減税率」に変更できない場合、設定に問題があります。

「税」タブの「税オプション」「追加の税金クラス」に日本語で設定があると、商品ページで税クラスを変更しても「標準」のままとなります。
上図のように追加の税金クラスの設定をローマ字などにしてください。


2019年10月1日より消費税が10%に増税されます。
加えて店舗側を悩ませるのが、軽減税率問題。
通販をやっていらっしゃる店舗ももちろん影響を受けます。

WooCommerceを使用している場合、どこで税率を変更するのかを見ていきましょう。

そもそもどこで設定されているの?

WooCommerceの設定で設定されています。

設定を確認するには?

  1. ダッシュボードの「WooCommerce」→「設定」
  2. 「税」タブをクリック
  3. ➀の「税込み価格」で「いいえ、税抜きの価格を入力します。」が選択されている場合は、標準税率を修正するだけです。3秒で修正完了です。
  4. ついでなので、➁➂が何が設定されているのかも確認しておきましょう。
  5. ➁は他にどのような税金の設定をもっているかが表示されています。
    ※2019年10月1日追記
    ここが日本語が表示されていると、商品ページで税を変更しても変更できません。
    必ず英文字で設定してください。
  6. ➂は通販店舗側でどのような価格表示がされているかを示します。
    ちなみに日本では国税庁から「総額表示」が義務付けられています。

    • 10,800円
    • 10,800円(税込)
    • 10,800円(税抜価格10,000円)
    • 10,800円(うち消費税額等800円)
    • 10,800円(税抜価格10,000円、消費税額等800円)

     支払総額である「10,800円」さえ表示されていればよく、「消費税額等」や「税抜価格」が表示されていても構いません。
     例えば、「10,000円(税込10,800円)とされた表示も、消費税額を含んだ価格が明瞭に表示されていれば、「総額表示」に該当します。
     なお、総額表示に伴い税込価格の設定を行う場合において、1円未満の端数が生じるときには、その端数を四捨五入、切捨て又は切上げのいずれの方法により処理しても差し支えありません。

    国税庁 タックスアンサー 「総額表示」の義務付け

標準税率、軽減税率を設定するには?

  1. ダッシュボードの「WooCommerce」→「設定」
  2. 「税」タブをクリック
  3. 「税」タブの下に「標準税率」「軽減税率」がありますので、ここを設定します。
  4. 「標準税率」の方は表示が少し違うかもしれませんが、図のように「8」に設定されている「率 %」を「10」と設定します。
  5. 「軽減税率」の方は、まず「行を挿入」をクリックし、図のように設定し、「変更を保存」をクリックします。
    • 国コード:JP
    • 率 %:8
    • 送料のチェックをはずす

悪夢!「税込み価格」入力していた場合の対処方法

「税込み価格」において、「はい、税込み価格を入力します。」を選択されていた場合は、残念ですがすべての価格を入力しなおすことになります。

しかし、1点1点の価格を修正していくのは、気が重くなる作業です。商品点数が多い場合には… 考えただけでもぞっとしますね。
こういう場合は、「PW WooCommerce Bulk Edit」などの商品の一括修正が行えるエディターを使用すると、作業がかなり軽減します。

それでも、商品が多すぎて変更するのは大変すぎる!という場合には、現在の価格を本体価格として、「いいえ、税抜きの価格を入力します。」を選び、標準税率に10%を設定するという手もあります。
しかし、この場合、実質値上げということになりますので、売上に大きく影響することもあります。よく考えてから設定するようにしてください。

食料品・飲料を販売している場合

日本では今まで販売品目によって税率が変わる軽減税率がなかったため、消費税増税時は「標準税率」を変更するだけで販売価格の変更が行えるようになっていました。
しかし、海外では「軽減税率」が設定されている国も多く、WooCommerceでは軽減税率が最初から組み込まれています。

食料品や飲料の2019年10月から開始される軽減税率対象の品目を販売されている店舗の方は、それぞれの商品登録で税率を分けて登録しなければなりません。

  1. ダッシュボードの「商品」から軽減税率対応の商品を選択し、編集
  2. 「商品データ」の「税区分」を「軽減税率」に設定します。
  3. 忘れずに保存してください。

プロフィール

荒岩 理津子
荒岩 理津子株式会社アールジャパン 代表取締役
株式会社東芝にてソフトウェア開発11年、サスペンションメーカーの広報6年、国立大学情報システムセンター非常勤職員、個人事業主を経て、2016年9月に株式会社アールジャパンとして法人化。WordPressに特化したWEBシステムの開発に携わる。Microsoft Visual Basic®のプログラミングに関する著書が9冊、そのうち一部は国立図書館に寄贈されている。色彩検定1級、Shoplifyパートナー。趣味は手芸一般。編み物歴、洋裁歴は四半世紀以上。神奈川県中小企業家同友会 広報委員会副委員長・編集長。