What’s happen!? Amazonからのメール

弊社はAmazon UK Handmadeで切り絵キットを販売しています。(注:現在休止中)

2019年1月12日にAmazon Service Europeから“
Important: Apply for German Tax Certificate ”というメールを受けとり、Google翻訳様に日本語訳をお願いしてみると、次のようなことが書いてありました。

既存のドイツの付加価値税の法律の改正は2019年1月1日に発効しました。 

その結果、あなたはもはやあなたが取得し、私達にあなたのドイツの納税証明書のコピーを提供していない場合は、2019年3月1日からアマゾンで販売できなくなる可能性があります。 

あなたは、ドイツの納税証明書を申請することができるようにするために有効な納税者番号(Steuernummer)とドイツで税金を登録する必要があります。あなたはまだドイツに税登録されていない場合、我々はあなたが登録しなければならないかどうかを評価するための税務顧問に相談することをお勧めします。 

翻訳に対して “Pardon?” と聞きたいところなのですが、いろいろ調べた結果、2019年2月28日までにドイツの納税証明書を申請しなければ、Amazon Europeでの販売できなくなる可能性があるということでした。

この件はAmazon Europeだけではなく、e-Bayでドイツ向けに販売する方も、販売できなくなる可能性があるのだそうです。

やったこと

German Tax Certificate でググった

海外とのやりとりはGoogle先生の翻訳にがんばってもらっているという英語力なのですが、とりあえずググりました(基本中の基本) 。

そうすると、Amazon UKの中でも「1月からドイツのVAT登録をした人がいるか?」とSellerの掲示板で喧々諤々。「やっていない。」「おかしい。」という意見が大半なのですが、その意味すらわからない。

でも、VAT(付加価値税)と何らかのからみがあるようだということがわかってきました。

Amazon UKの銀行口座のある Payoneer のサイト内を探してみた

Amazon UK で販売するに当たり、イギリスの銀行口座を持つ必要があったため、Payoneer に口座を開きました。というのも、Amazon UKに登録したら、Payoneerはいかが?とオススメされたからです。

PayoneerからVATの支払いができるようになりました!的な文章があったので、VAT番号を取得することもできるようでした。

「これかぁ!!」と思い、ドイツを選択しても、日本からドイツのVAT番号登録はできないと表示され、やむなく終了。

埒があかないのでJETROに聞いてみた

英語で調べるから悪いんじゃないかと思い、日本語でもググってみたのですが、まったく引っかかりません。

ドイツのVAT番号取得をすることが必要そうに思えたので、日本国内の代行会社を調べましたが、料金体系が書いていないので高額だろうと踏み、自分で登録する方法はないのかもググってみたものの、何も情報なし。

これはもう無料の専門家に聞くしかない!とJETROに質問を出しました。JETROのヨーロッパ担当の方からのお返事をまとめます。

そもそもVATって何?

VAT (Value Added Tax) は、 物やサービスの購買時に課せられる間接税のことで、日本で言う「消費税」のことです。 付加価値税とも呼ばれています。

EUに加盟している28か国はVATを導入しているため、商品販売時に各国のVATを上乗せした価格で販売をしなければならないのだそうです。ここで重要なのが、「各国の」という部分。

VAT税率は各国が設定しているため、たとえばイギリスで販売する時にはイギリスのVAT税率を乗じた分を上乗せした価格で販売しなければならず、ドイツで販売する時にはドイツのVAT税率を上乗せした価格で販売しなければなりません。
こんなことは貿易を勉強されている方には当たり前のことなのでしょう。

だから、Amazon UKで販売すると決めた時には、まずイギリスのVAT番号の取得が必要だったのだそうです。これが一番最初のつまずきだったんですね。

EU加盟国28か国にVAT登録は必要ない

EU加盟国はたとえば、イギリスでVAT番号を一つ取得しておけば、加盟国内で税金のやりとりをしてくれるそうで、Amazon UKのお店でドイツのお客様に商品が売れたとしても、イギリスの税務署がドイツの税務署にVATを送金してくれます。

ただし、EU各国に「しきい値」というものが設定されています。この「しきい値」は売上価格のことで、ドイツを例に取ると、 100,000ユーロを超えると、ドイツでのVAT番号を必ず取得しなければなりません。
» 各国のしきい値はこちらをご参照ください。

やることはこれだ!

  • ドイツのVAT番号を取得する
  • Amazon UKやe-BayにVAT番号を登録する

ドイツのVAT番号を取得するには

「自力でできませんか?」という問いに対しての回答は

「英語力があり、会計知識が豊富であれば、自力でできると思うが、そうでない場合は代行会社を使うことをおすすめする。しかし、費用は10万円以上になる。」

とのことでした。

日本国内で候補を挙げると下記3社のようです。

自力ではなかなか難しいというのが結論になってしまうのですが、Amazon Europeでの販売をお考えの方は、ぜひVAT番号の登録を!

プロフィール

荒岩 理津子
荒岩 理津子株式会社アールジャパン 代表取締役
株式会社東芝にてソフトウェア開発11年、サスペンションメーカーの広報6年、国立大学情報システムセンター非常勤職員、個人事業主を経て、2016年9月に株式会社アールジャパンとして法人化。WordPressに特化したWEBシステムの開発に携わる。Microsoft Visual Basic®のプログラミングに関する著書が9冊、そのうち一部は国立図書館に寄贈されている。色彩検定1級、Shoplifyパートナー。趣味は手芸一般。編み物歴、洋裁歴は四半世紀以上。神奈川県中小企業家同友会 広報委員会副委員長・編集長。