ホームページを作るとなった時、何が必要なのかとても不安になります。
企業サイトを運営するとなると、どのような費用が必要なのかみてみましょう。
ここでは、Jindoなどの無料ホームページを使わずに企業ホームページを作ることを前提として、必要なものを解説していきます。
レンタルサーバー
ホームページの原稿や写真やイラストといった画像、プログラムをおいておくコンピューターのことです。自社で用意することもできますが、メンテナンスが容易ではないため、ほとんどの場合、レンタルします。
ドメイン
xx.comやyy.co.jpなど、自社を表すインターネット上の住所のようなものを取得します。1年以上の契約のものが多く、年額数百円~1万円弱程度です。希望する名前+「co.jp」「com」「net」「jp」などのドメインに空きがあれば、取得することができます。
ただし、co.jpは法人格がなければ取得できない、go.jpは政府系の組織であることなど、ドメインによっては個人や法人では取得できないものもあります。
ドメインは何が良いのか?と聞かれることがありますが、法人であれば、co.jpを取ることをオススメしています。これは信頼感が増すためです。その他、comは「商用」、netは「ネットワーク系」など、昔は棲み分けがされていましたが、今はドメインが次々に出てきていることもあり、あまり明確な棲み分けはされていません。
また、YahooやGoogleといった検索サイトがあまり有効活用されていなかった頃には、xxx.comの「xxx」の部分はできるだけ3文字に近い方が良いとされていました。これはURL(http://xxx.comの形)を直接入力していたので、短い方が楽とされていたからです。
今は、あまりURLを直接入力することはなくなってきていますし、企業名がよくわかる名前を付けることが一般的となっているようです。
取得方法ですが、レンタルサーバー会社がドメインの取得代行も行っていることがほとんどです。セットで契約した方が設定が楽です。
また、レンタルサーバーを契約すると、ドメインがプレゼントされることもあります。
契約前によく調べてみましょう。
SSLサーバー証明書
Googleが2016年に入れた大きな変更が、セキュリティ対策。中でもインパクトがあったのは、httpsで始まる暗号化通信により、個人情報の保護がなされているサイトの優先順位を上げるというものです。
これにより、SSLを入れていなかった中小企業は、打撃を受けたところもあると思います。
SSLって何?というと、暗号化通信を行うことによって、WEB(レンタル)サーバーと閲覧しているユーザーの間で、情報を盗まれないようにする仕組みです。SSLサーバー証明書は、ウェブサイト所有者の情報や送信情報の暗号化に必要な鍵、証明書発行者の署名データ(ネット上の実印のようなもの)を持った電子証明書のことを言います。
この電子証明書は、一般的にはSSLを専門に扱う業者と契約をして、証明書を発行してもらいます。「何をどこまで」証明するかによって価格(年額2000円程度くらいから10万円以上のものまで)も異なります。
レンタルサーバー側にもSSLはあるのですが、レンタルサーバーでは一般的な共用サーバー(一つのサーバーをみんなで使う)の場合、暗号化通信と言っても、同じ共用サーバーを使っている人全部が同じ鍵を使うことになり、安全性に問題があることが指摘されています。
また、レンタルサーバー側が上記の共用SSLを廃止し、無料のSSLを提供することも多くなってきました。こちらも契約前に調べておくと良いでしょう。
基本的にお問合せフォームがあれば、個人情報のやりとりを行うことになるので情報漏えいを防ぐためにはSSLが必要です。
とは言え、小規模事業者であれば、ランニングコストは痛いもの。絶対とは言いませんが、お客様が安心して使える環境を構築するのも、企業の努力です。
広告宣伝費
WEBサイトを作ると、検索されてどんどんお客様が来るように思えますが、そんなことはありません。
SNSを使用して自分でがんばって宣伝するか、広告を出さなければなかなかアクセス数は上がりません。
媒体としては、新聞、折込ちらし、ちらし(フライヤー)、GoogleやYahoo!などのクリック広告(PPC広告)、FacebookやTwitter、Instagramなどの広告などがあります。
料金、効果もそれぞれですが、最低でも月々数万円以上をかけるくらいでないと、なかなか効果は出てきません。
広告宣伝費は見落としがちですが、しっかりと考えていたほうがよいでしょう。
クレジット決済代行
これは、通販やセミナー代金の回収を行う場合に契約が必要となるものです。通常のWEBサイトでは必要ありません。
代金回収を行う必要がある場合、クレジットカード決済は必須です。資金に余裕がある場合は、コンビニ決済、携帯電話会社(キャリア)決済など、より買いやすい決済方法を用意しておく方が良いでしょう。
ランニングコストとしては、大きくわけて2種類の方法があります。
月額使用料方式
月額使用料方式は、月額使用料として1000円前後から数万円までをクレジット決済代行会社へ支払う方式です。ほとんどの場合、初期設定料(10万円程度が多い)がかかります。
メリットとしては、下記があげられます。
- クレジットカード以外にもさまざまな決済が用意されていることが多い
- お客様がクレジットカードを使用した際に、企業やお店側が支払うクレジットカード決済手数料が安い(2~4%前後、売り上げによって変動する)
- 審査に時間がかかる
したがって、ある程度の月商がある場合は、手数料方式よりもランニングコストが安くなります。
手数料方式
月額使用料が無料ですが、1取引の売り上げ金額に対し、取引手数料を取る方式です。手数料は売り上げ金額の4~8%前後のところが多いようです。
メリットとしては、下記があげられます。
- クレジットカード決済しかできない場合が多い
- 初期設定費用がないため、比較的小規模のお店でも通販などを開始できる
- 月額使用料がない場合が多い
- 審査にかかる時間が短い
気楽に始められるという反面、決済方法が少ないため、「かご落ち」と呼ばれる商品を購入しようと考えたけれどやめてしまったということもおきやすくなります。
プロフィール
- 株式会社東芝にてソフトウェア開発11年、サスペンションメーカーの広報6年、国立大学情報システムセンター非常勤職員、個人事業主を経て、2016年9月に株式会社アールジャパンとして法人化。WordPressに特化したWEBシステムの開発に携わる。Microsoft Visual Basic®のプログラミングに関する著書が9冊、そのうち一部は国立図書館に寄贈されている。色彩検定1級、Shoplifyパートナー。趣味は手芸一般。編み物歴、洋裁歴は四半世紀以上。神奈川県中小企業家同友会 広報委員会副委員長・編集長。
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