説明
ビンテージクロスから作られたアロハシャツ
ビンテージクロスの魅力は一期一会の一点ものというところ。
そして、布のこなれ感ではないでしょうか。
このクロスは海老名の骨董市で仕入れたものですが、元は大判の風呂敷だったのだろうとのこと。
クロスの繊維はとても細く、密度が詰まっていて、どちらかと言えばヘビーウェイトの生地です。しかし、汗をよく吸う繊維で思った以上に涼しい生地です。
また、このクロスは手絞りの総絞り染めのクロスです。東南アジア由来の生地のようで、たまに絞りが抜けていたり、ずれていたりしますが、そこが愛嬌のある生地になっています。
総絞り染め(そうしぼりぞめ)とは
このクロスの特徴は、総絞り染め。
絞り染めとは、布の一部を糸でくくったり縫い締めたり、板ではさんだりして染料が入らないようにし、模様を染め出す染色技法です。
絞り染めは、糸でくくった跡が凹凸として残ることが特徴です。染め上がった布にはシボという波状や粒状の凹凸が現れます。また、生地のたたみ方や染料の浸透具合によって仕上がりの表情が異なるため、同じように染めてもまったく同じものはできません。
ヘビーユースを願って、丁寧を心がけて作りました
ヘビーユースしてほしいから、じゃぶじゃぶと洗ってほしいと丈夫な作りにしています。このため、ロックミシンは使っていません。
肩回りは袋縫い、脇は折伏縫いでほつれてこない作りにしています。
また、脇の裾部分はベンツ仕上げ。涼しい風が入ってくるデザインです。
ビンテージクロスならではの悲しい点もあります
布には地の目という縦糸と横糸が直角になっている方向があります。この地の目の直角を活かして生地を裁断しないと、できあがった服がヨレてしまったり、型崩れを起こす原因となります。
このクロスは残念ながら、地の目に対して、若干斜めにプリントされていました。
できる限り支障のない範囲で模様が縦横まっすぐになるようにしていますが、背中側の裾が若干右下がりになっています。
また、1枚の生地からアロハシャツ2枚分の生地をとっているため、襟の裏と背中側ヨーク(切り替え部分)の裏は、ビンテージクロスではなく、手持ちの綿生地を使用しています。
お手入れ方法について
- 洗濯時は押し洗いを推奨いたします。
- 洗濯機を使用する場合は、ネットに入れてください。